「大人のハッピーセット vol.42」+今週のコラム(牛すじ煮に関する検証)+今週の日記
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代々木「喰しん坊つちや」の「新ジャガカレー」と「ホッピーセット」/ 今週の「大人のハッピーセット」
午後から代々木で仕事があり、現場に向かう。その途中、駅近くの1軒の店が気になった。雑居ビルの2階にある、いかにも古そうな大衆酒場「喰しん坊 つちや」。
店の前に立って、そのメニューをしばらく眺めていた。代々木のド駅前にあるにも関わらず、かなり安い。これはきっと、土地に根ざしたいい店に違いない。代々木で飲んだことは過去になくはないけれど、目に入っていなかった。いいないいな。
などと思いつつ、ひとりニヤニヤしていると、背後から声をかけられる。
「ご興味がおありですか?」
あわててふり返ると、どうやら開店準備にやって来た、この店の女性店員さんのようだ。入ったばかりのバイトさんという感じではなくて、まだお若そうではあるけれど、その物腰から、いかにも仕事ができそうだ。なにより、邪念一切なしの弾けるような笑顔がまぶしすぎる。
しどろもどろになって答える。
「あ、えっと、はい。ちょっと、あとで来てみたいな、なんて」
すると店員さんはふたたびにこりと笑い、言った。
「4時からやってますので、よろしかったら!」
……行かないわけにはいかないだろう。むしろ、こういう店と出会うために酒場をめぐっていると言っても過言ではない。
つつがなく仕事を終え、午後4時半、店を訪問。店内は想像していたよりだいぶ大人っぽいウッディな雰囲気で、テーブル席が中心。ちらほらといる客たちもどこか上品だ。
まずは生ビールから。説明するまでもないが、うまい。枝豆も冷凍ものではなさそうで、うまい。
小さめなメモ用紙に手書きの「本日のオススメ」がかわいい。グランドメニューも、うん、やっぱりずいぶんリーズナブルだな。メニューの隅に「お通し360 消費税+15%」とあり、特に消費税のシステムが特殊ではあるけれど、きちんと明記してある時点で良心的と言えよう。
注文はおすすめから「本マグロブツ」に「肉豆フ」で!
「本マグロブツ」(580円+税)
「肉豆フ」(380円+税)
本まぐろ、写真を見てもらえれば一目瞭然だと思うけど、本気の本まぐろだ。とろりとして、旨味と香りが鮮烈。さらに大好物の肉豆腐。ちょっと珍しく、厚めの豚ばら肉がたっぷりで、しかもそれをいったん焦げ目がつくように焼いてあり、素晴らしくうまい。いい肉豆腐!
ビールを飲み干し次はどうしようかなと思っていると、少し離れた場所にいるグループ客のこんな会話が聞こえてきた。「お姉さん、ここ、ホッピーはないの?」「ありますよ!」なんと、メニューにはないのに、あるのか! ホッピーセット。というわけで、ちゃっかり頼む。
「ホッピーセット」(値段不明)
さて、そろそろ心もお腹も大満足なんだけど、カレー好きとしてどうしても気になるメニューがある。それがグランドメニューの「新ジャガカレー」「牛スジカレー」のふたつ。いわゆる、カレーのアタマ的なつまみだろう。「酒場にこれ系のメニューがあるのはいい店」という法則をごぞんじだろうか? なにを隠そう、僕が今思いついた。
「新ジャガカレー」(400円+税)
やがて到着した「新ジャガカレー」は、あまりにもパーフェクトな存在感。若干さらりとしてスパイシー。なんだけど、落とされた半熟の玉子とチーズがそれをまったりとさせる。で、そこにごろごろと入った新じゃがが、甘くてほくほく。
そういえば、さっきのお姉さんは当然店にいて、自分に対しても他の席の客に対しても名人芸的な接客をされており、心の底から感服した。思わずお会計の際、「ごちそうさまでした。すごく美味しかったです。僕、さっきお店の前で声をかけてもらったもので……」と口走ってしまう。知ったことか、というやつだ。本当に自分の承認欲求が恥ずかしい。が、満面の笑顔とともに返ってきた言葉にやっぱり感動。
「はい。もちろん覚えてますよ。ご来店ありがとうございました! よろしければまたぜひ」
この絶妙なバランス感覚……。はい、また来ます。
牛すじ煮に関する検証 / 今週のコラム